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不労所得をつくってみようーサラリーマンの挑戦記ー

不労所得を作るため、普通のサラリーマンが挑戦していくブログです。株式、ソーシャルレンディング、ふるさと納税など。あと、英語、法律も少々

【法律】休眠預金活用法の解説ー休眠預金を有効活用し社会をより良くー

休眠預金活用※が昨年12月に成立。施行は2018年1月からとなっている。

※正確には「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」

headlines.yahoo.co.jp

その名前から「俺の預金、国に没収されるんじゃないか!?」という

誤解を多く産んだ同法。

だが、実のところ、NPOにとっては大きな助けとなるものであり、また、社会にとって有益かつインパクトのある法律である。

今回は、この法律について自分なりに解説してみたい。

NPONGOの課題

社会には様々な課題がある。

待機児童の問題であったり、虐待された児童の保護であったり。

また、東北や熊本の被災地復興もまだまだ道半ばだ。

 

こういった社会課題を解決するという営みは、営利法人である株式会社も行なっていることは間違いない。

 

しかしながら、株式会社は、営利法人ゆえ、事業を通じて利益を上げてその利益を投資家に還元するという社会的な責務を負っている(なので、株式会社が利益を追求することそのものは何も悪くない。)。

 

他方、社会の課題を解決に関連するが、収益を上げづらい領域も存在する。

 

そのような領域・社会の課題を取り組むための団体として、NPOがある。もちろん株式会社が積極的に取り組む場合もあるが、今回は脇に置いておくこととする。

NPO’は、‘Nonprofit Organization’の略で、直訳すると「非営利組織」となりますが、意味を正確に伝えるためには、「民間非営利組織」と訳すのがよいでしょう。

 

  • 「民間」とは「政府の支配に属さないこと」
  • 「非営利」とは、利益を上げてはいけないという意味ではなく、「利益があがっても構成員に分配しないで、団体の活動目的を達成するための費用に充てること」
  • 「組織」とは、「社会に対して責任ある体制で継続的に存在する人の集まり」

と説明できます。

利益を得て配当することを目的とする組織である企業に対し、NPOは社会的な使命を達成することを目的にした組織であるといえます。なお、日本NPOセンターでは、その支援の対象とするNPOを「医療・福祉・環境・文化・芸術・スポーツ・まちづくり・国際協力・交流・人権・平和など、あらゆる分野の市民活動団体等の民間非営利組織で、民間の立場で活動するものであれば、法人格の有無や種類を問わない」と定めています。

 

(日本NPOセンターのHPから引用)

 

当然、NPO収益をあげづらい領域に取り組むので、資金繰りに苦しむことが多い。しかし、社会課題を解決することは社会にとって必要なことであるし、国民にとって大変有益なことである。この資金繰りがNPOの最大の課題と言っていい。

 

そのため、NPOは、ボランティアに依存したり、人の良心に依存したりせざるを得ない。これも、人の善意なり、良心になり依存するものであり、持続的な活動がこんなんだ。

 

従来、NPOでは、寄付を募って活動資金に充てていた。現在はクラウドファンディングサービスやふるさと納税制度も出てきており、個人があるプロジェクトに対して寄付をする体制・サービスが整いつつある。

 

ただ、寄付はプロジェクト毎に対して募集をかけられるのが通常であり、これも、NPOに対しての継続的なサポートとして、決定的な助けとなるわけではない。

 

2 休眠預金とは

休眠預金とは、10年以上、入出金の異動がない預金をいう。

 

元来、休眠預金は、銀行の口座に眠っているだけで、市場で全く活用されていない資金である。このような資金は、消費活動であれ、NPOの補助のためであれ、市場に流れるようにすることが社会のためになる。

 

休眠預金活用法は、この休眠預金をNPO等に還元して、社会課題の解決を図ることを目的としている。

 

ここで「俺の口座、10年以上使ってないんだけど、その口座に入金されているお金が没収されるの?」って疑問が出てくる。

 

しかし、この疑問は誤りである

 

何故ならば、休眠預金に該当する預金であったとしても、預金者は、いつでも、休眠預金の払い戻しを受けることができるという法制度であるからだ。

 

また、現状でも、10年以上放置された預金に対して、銀行は、払い戻しに応じてくれる。心配な人は、銀行に行って口座を解約するのがいいであろう。銀行に全く動かない資金が活用されるのであれば、それは社会にとって良いことである。

 

 

3 休眠預金の現状

「成長ファイナンス推進会議ー中間報告ー」によると、

http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/npu/policy09/pdf/20120508/shiryo2.pdf

日本で休眠預金となっている預金口座数は、2008から2010年度は平均約1358万口座、2010から2013年度は平均1212万口座と推計されている。

 

そのうち約90%は、残高1万円未満の小口預金で、平均残高は約6500円である。

 

巨額の資金が銀行等の口座に眠ったままであるかがわかる。

 

4 休眠預金の活用

これらの休眠預金は、銀行から「預金保険機構」に移管され、「指定活用団体」による「資金分配団体」を通じて、NPOに助成・貸付される。

興味がある方は、

http://www.kyuminyokin.net/images/setsumei.pdf

の3ページ目のスライドをご覧いただきたい。複雑な仕組みがスライド一枚で整理されている。

 

ちなみに助成・貸付される事業は以下の通りだ。

・「子供および若者」の支援に係る事業

・「日常生活または社会生活を営む上での困難を有する者」(生活困窮者)の支援に係る事業

・「地域社会における活力の低下その他の社会的に困難な状況に直面している地域」の支援(地域活性化等の支援)に係る事業

・その他政府が定める事業

である。

 

5 課題

NPOへの管理監督が必要不可欠だ。

 

東日本大震災の際、NPOの名を語ったいかがわしい法人に対して、国が補助をしたが、結局これらの法人が行方知らずとなった出来事があった。

 

これに関していえば、圧倒的に怪しい法人が悪なのである。しかし、最終的には税金での埋合わせが実施されてしまうので、NPOの選定・管理監督はしっかりやっていただきたい。

 

休眠預金活用法でも「指定活用団体」「資金分配団体」によって、癒着やNPOの選定に関する仕組みが確保されているが、うまく機能するかは運用を待ってみる必要がある。

 

繰り返すが、休眠預金活用法は、社会にとって有益な法律であり、国が国民の預金を無理矢理奪ってしまうという法律ではないことを知ってもらいたかった次第である。

 

以上、【法律】休眠預金活用法の解説ー休眠預金を有効活用し社会をより良くーでした。

 

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